平成28年度海外教育連携教員派遣報告
山下 兼一 准教授 (キャベンディッシュ研究所)

所属 极速体育直播,极速体育app
氏名?職名 山下 兼一 准教授
期間 平成28年4月10日-平成29年3月19日
滞在先 ケンブリッジ大学(英国)

はじめに

 ケンブリッジはロンドンから北東に列車で50分ほどの距離にあり、駅から街の中心部までは徒歩で20分ほどかかります。街の至る所にカレッジ (College) や学部 (Department)が密集しており、学生と観光客であふれかえった大変活気のある街です。街自体はそれほど大きくなく、30分あればシティセンターのおおよそは歩いて回れます。ケム川に沿って緑も多く、夏場は涼しいので大変快適に生活できます。逆に冬場は学生にとっても憂鬱な季節ということで、寒さもありますが、何より日照時間が短いのが堪えるそうです。

研究室での生活

 私が客員研究員として在籍しているのは物理学科 (Department of Physics) で、この学科が存在する地域と建屋を別名でキャベンディッシュ研究所 (Cavendish Laboratory) と呼びます。Sir Richard Friend教授のOptoelectronic研究室にお世話になっており、そこでは特に有機材料や有機デバイスについて研究しています。大変規模の大きな研究室で、博士課程大学院生 (PhD) が80名程度、ポスドク (Post Doctor) が30名程度、教員やスタッフ、ビジターを含めると総勢150名近くになってしまいます。名前を覚えるのも大変ですが、それでも一つの研究室として機能しており、Welcome party (新歓コンパ) やChristmas party (忘年会)、研究室旅行、夏のバーベキューなども行っていました。ちなみに、ここではPhDに入学するのに修士号の取得が必要なく、大学院生はほとんどがPhDです。 PhD学生を含めた研究室のメンバーは、他のメンバーとディスカッションをして協力関係を築きながら、最先端の研究に取り組みます。意外なことに、研究室として所有している実験装置は手作りのものが多く、高価な装置ばかりがずらっと並んでいるわけではありませんでした。学生は試行錯誤して色んな経験を積みながら、研究を進めています。また、グループ全体、およびテーマごとに分類された小グループでのミーティングがそれぞれ週に1回開催され、選ばれたメンバーが研究成果を発表しています。私はビジターですが他のメンバーとまったく同様の立場で研究活動に参加させていただいています。色々な国の研究者と深い交流が取れることは大変刺激的で有意義な経験となります。

おわりに

 大変貴重な機会を与えて頂いた本事業に心より感謝いたします。また、不在中にご迷惑をお掛けしている极速体育直播,极速体育appの先生方、および研究室学生には心よりのお詫びと御礼を申し上げます。

	Welcome Partyでの様子。

Welcome Partyでの様子。

 キャベンディッシュ研究所のレセプションがある建物 “Bragg Building”。

キャベンディッシュ研究所のレセプションがある建物 “Bragg Building”。